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秘密のコースなのに登山口は富士宮ルート?

ガイドブックにもなかなか載らない、秘密の富士山登山コース「プリンスルート」。その登山口は、なんと富士宮口5合目。それじゃ「富士宮ルート」では?と思われるかもしれませんが、あくまでスタートが富士宮口と言うだけで、途中からコースが分かれます。

スタートが富士宮口なので、5合目のレストハウスなども利用できますし、新幹線「新富士駅」や、JR身延線「富士宮駅」からの直通バスでもアクセスできます。秘密のコースですが、登山口の利便性はとても高いプリンスルートです。

<富士宮口・五合目レストハウスの基本情報>
住所:静岡県富士宮市北山
電話番号:売店090-7618-2230/食堂090-5002-2315
アクセス:富士宮ルート登山口から徒歩1分

富士宮口5合目がスタートなので、プリンスルート登山口としての標高は、富士宮ルートと同じ2400m。頂上までの標高差は、最小の富士宮ルートと同じ1315mとなります。しかし、プリンスルートには登山なのに下りもあるので、累積標高差となると富士宮ルートよりやや多めです。

秘密のプリンスルートの正体が判明!

富士宮ルートの登山口からスタートするプリンスルート。富士宮ルートとの分岐は、標高2490mの6合目「雲海荘」となります。つまり富士宮ルート登山口から、標高差わずか90mで分岐と言うことに!?富士宮ルートの登山口は、あくまでプリンスルートの「入口」というだけで、コースは全くの別物です。

富士宮ルート6合目からは、「宝永山遊歩道」に入ります。ここからは「登山」と言うより、「トラバース(斜面横断)」になります。斜面なので上りもあれば下りもあり、その結果、頂上までの累積標高差が多くなるという訳です。富士山登山コースで、本格的なトラバースがあるのはこのプリンスルートだけ。他とは違った登山体験ができます。

「宝永山遊歩道」は、富士山で最も新しい噴火があった「宝永山火口」を通るコース(最後の噴火は1707年)。その宝永山は御殿場ルートのすぐ近くあり、この遊歩道は富士宮ルートと御殿場ルートを結ぶものだったのです。つまり、秘密のプリンスルートの正体とは、「富士宮ルート」「宝永山遊歩道」、そして「御殿場ルート」の3つが合体した登山コースだったのでした!

富士山登山ルート、唯一「火口内を登下山」できる!

序盤は富士宮ルート、終盤は御殿場ルートを登るプリンスルート。もちろん見所は、中盤の宝永山遊歩道です。プリンスルートでは、他のコースにはない「火口内を登下山」できます。もちろん火山活動休止中の富士山なので、登下山には問題ありません。しかし火口内は砂地なので滑りやすく、一歩進んでも半歩戻る感覚。登りは特に苦労します。逆に下山は滑るようにできるので、帰りは期待大です。

火口内を登りきると、「馬の背」と呼ばれる景色が開けた尾根に出ます。ここから見下ろす、宝永山火口は圧巻です。また、案内板には「プリンスルート」の文字も。ここから先は、御殿場ルートとの合流ポイント「御殿場6合目」を目指します。ちなみに案内板の他に、岩場に黄色い矢印がペイントされていますので、それも頼りにしましょう!

馬の背からほどなく、御殿場ルート「下り6合」に到着しますが、下山道なので通過。御殿場ルート登山道の6合目を目指しましょう。御殿場6合目は標高2830m。プリンスルートとしては登山口からの標高差は430mですが、御殿場ルート登山口からだと標高差1390m。つまり、御殿場ルートの標高差を1000m近くショートカットするコースが、このプリンスルートだったのです!!

混雑知らずのプリンスルート!山小屋は最少レベル?

合流後は、頂上まではもちろん御殿場ルートとなります。緑色の案内板を辿っていけば、安心して登ることができるでしょう。しかもその御殿場ルートは、その6合目までが大変なコースで、それを丸々ショートカットできるのが、このプリンスルートという訳です。まさに美味しいところ取りの、プリンスルートなのでした。

プリンスルートは、夏でも空いている御殿場ルートを登りますが、さらに宝永山遊歩道も混雑知らず。つまり、夏でも混まずに、しかも楽して富士山頂上を目指せるコースだったのです。

標高差も少なく、夏でも混まないプリンスルート。しかし山小屋の少なさは、最少の御殿場ルートに匹敵。宝永山遊歩道には一切の山小屋がありませんし、さらに御殿場ルートも山小屋が少ないことで有名。補給やトイレの面では注意が必要です。でも頂上には、施設が充実した富士宮ルート頂上がすぐ近くにあるので、頂上まで登れば安心です。

プリンスルート下山は「下り6合」に要注意

プリンスルートの登山道は、富士宮口から宝永山遊歩道を経由して御殿場ルートに入りますが、下山道は2つのコースがあります。1つは御殿場口まで下りてしまうもの、もう1つは来た道を戻って富士宮口へ下りるもの。厳密には前者が本当のプリンスルートですが、登山口と下山口が変わるのは大変なので、後者も選択肢にある訳です。その分岐点となるのが、御殿場ルート「下り6合」

「下り6合」から宝永山方面に行くと、富士宮口へ下りることができます。登りで苦労した宝永山火口も、下りなら滑るように下山できることでしょう。くれぐれも「下り6合」では、行き先を確実に確認!御殿場ルートの大砂走りの途中に、分岐の「下り6合」はありますので、そのまま通過してしまうともう戻れません。要注意です。

宝永山火口を下りきると、最後は富士宮ルート6合目までのトラバース。緑もある登山道なので気持ちよく、斜面を横断することができることでしょう。富士宮ルート6合目に着けば、残りの標高差はたったの90m。下山に関しては、富士山登山コースの中で最も楽な、プリンスルートです。

<まとめ>秘密の富士山登山コース「プリンスルート」!その名の由来とは?

富士宮ルートから、宝永山火口を経由して、御殿場ルートに入るプリンスルート。その名の由来は、2008年に「皇太子徳仁親王殿下」が、富士登山をされた際にご利用になったからです。その時は富士宮口から登られ、御殿場口にお降りになられました。それ以来、第5の富士山登山コースして認知された次第です。秘密の富士山登山コース「プリンスルート」は、由緒あるものだったのです。

しかも「火口内の登下山」「斜面横断」など、他のコースにはない体験も可能。さらに登山口までのアクセスも簡単で、登山コースも混雑知らずで空いている、まさに秘密にしておきたいプリンスルート。秘密裏に富士山登山にチャレンジするなら、おすすめですよ。

<富士山登山プリンスルート往復の基本情報>
標高差 1315m(富士宮口5合目2400m→浅間大社奥宮3715m)
登り 6.5km(標準タイム6時間)
下り 6.5km(標準タイム3時間)
案内板 富士宮6合目まで 水色+宝永山遊歩道 色無し+御殿場下り6合以降 緑色(この色の表示を辿っていけば迷わない)

2018年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

<参考>富士山登山:プリンスルート・御殿場ルートGPSログ

(この2つのルートを併せるのが正式なプリンスルート!登りプリンス・下り御殿場)


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