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おすすめの干潟は「船浦湾」!干潟へ降りる目印も階段もあります

西表島と言えばエコツアーに参加してジャングルに入ったり、滝巡りをしたりするのが定番。でもツアーに参加しなくても、西表島ならではの自然を楽しめるのが「干潟」です。特に西表島北東エリアにある「船浦湾」は、干潟と海を道路で区切っているので波の影響がほとんどなく、気軽に楽しめる干潟です。

しかも干潟に降りるための階段もあれば駐車スペースもあります。加えて干潟への入口には目印まであって、西表島の中でも至れり尽くせりの干潟です。さらにそこからは沖縄ナンバーワンの落差を誇る「ピナイサーラの滝」も小さくですが望めます(写真左上の緑の中心あたり)。

干潟遊びの際には長靴がベストですが、マリンシューズでもOK。ビーチサンダルだと干潟の泥に足を取られてしまいますので、長靴かマリンシューズを履きましょう。また干潟は潮が引いたときしか現れませんので、潮汐情報を確認して干潮時間を事前に確認しておきましょう。最干潮時間の前後1時間以内が狙い時です。

超間近にマングローブを望めます!

西表島と言えば熱帯雨林!熱帯雨林といえばマングローブの森!!通常だと船や遊歩道からしか見ることができないマングローブも、この船浦湾なら超間近で望むことができます。マングローブ独特の地上に露出した細い根っこも、好きなだけ近くから観察することができます。またその根っこの足下を見ると様々な生き物が!?マングローブの森はまさに生命の源でもあるわけなんです。

巨大シジミに化石のような巻き貝まで!マングローブの森は生命の玉手箱

マングローブの足下には、日本最大のシジミこと「ヤエヤマヒルギシジミ」や、塔形巻貝の「キバウミニナ」など、他ではなかなか見ることができない生き物がたくさんいます。ヤエヤマヒルギシジミに至っては、大きいもので約15cmもあり、もはや「シジミ」のレベルを超えています。ヤエヤマヒルギシジミはすぐには見つかりませんが、巻き貝のキバウミニナなら至る所で望むことができます。まるで化石のような巻き貝です。

ちなみにシジミも巻き貝も、自然のものは全て持ち帰ってはダメ です。旅の基本は、とっていいのは「写真」だけ。残していいのは「足跡」だけ。この基本をお忘れなく。

なかなか姿を望めない干潟の住人!波のように大群が移動?

マングローブの森もいいですが、干潟の真骨頂はやっぱり泥の部分。特にこの船浦湾は干潟がとても広大で、その至る所で米粒のような干潟の住人を望むことができます。しかもその生き物、人が近づくと波のように大群で移動し、ササーっと泥の中に隠れてしまいます。なかなかその姿を近くで望むことができません。その正体とは?

干潟の住人は「ミナミコメツキガニ」!カニなのに前に歩くんです

船浦湾の干潟の住人、その正体は「ミナミコメ ツキガニ」。体長1cmほどの小さなカニで、干潮時のみ干潟に現れ、ものすごい大群で干潟をかっ歩します。しかし人などが近づくと、波のようにザザーっと移動し、ササーっと泥の中に隠れてしまいます。しかもこのミナミコメ ツキガニ、カニなのに横には歩かず前に歩くんです。しかも軍隊の隊列のように行進するので、別名「ソルジャークラブ」とも呼ばれています。

ミナミコメ ツキガニは干潮時に姿を現し、泥に含まれたプランクトンなどを食べています。そしてまた潮が満ちると泥の中に潜って、次に潮が引くまで泥の中で過ごします。まさに干潟ならではの生き物でもあるミナミコメ ツキガニ。あの波のように動く大群を一度見ると、何度も彼らに会いたくなることでしょう。

<まとめ>西表島の干潟は生命の玉手箱!長靴を持って船浦湾へ行こう

西表島では滝やジャングルへのツアーが1年を通して楽しめますが、この干潟ならツアーじゃなくても楽しめるのがメ リット。特にこの船浦湾の干潟は西表島の干潟の中でも屈指の豊かさ。まさに生命の玉手箱です。特にミナミコメ ツキガニの大群は、一度見るとヤミツキになります(笑)。

とかく沖縄だと海ばかりに目が行きますが、西表島は周辺の海よりも島そのものが魅力的。西表島へ行けば普段は絶対に見ることができない生き物を、思う存分楽しむことができます。もしかしたら新しい発見もあるかも?長靴を持って西表島の船浦湾へ行き、見たこともない生き物たちと戯れましょう!

<参考>西表島の干潟生物の詳細情報/動画

【ミナミコメ ツキガニ】
<形態>
甲幅は10mmほどで、生きているときは甲羅部分が青灰色をしている。複眼部分がやや尖った球形をしていて、甲羅の背中側中央に浅いU字型の溝がある。複眼はコメ ツキガニほど大きくない。甲羅のわりに口は大きく、半球形の顎脚が大顎を覆う。鋏脚は左右が同じ大きさで、はさみ部分は細く、二又のフォークのようになっており、砂をすくうのに都合がよい構造をしている。脚は細長く、甲幅よりも長い。

<生息環境・生態>
河口域に広がる軟らかい干潟に生息し、マングローブの海側の泥地などに多い。潮が引いた干潟の上で大きな群れをつくり、脚で体をかつぎ上げたような高い姿勢でゾロゾロと歩き回る。カニは横に歩くものが多いが、ミナミコメ ツキガニは前に歩くのが特徴である。集団で前に歩く様が軍隊の隊列に似ていることから、"Soldier crab"という英名がある。コメ ツキガニとちがい、巣穴を作らない。
餌は砂泥中のデトリタスやプランクトンなどで、歩きながら砂泥を鋏脚でつまんで口に運び、砂泥中の餌をこしとって食べ、砂を球状にして足下へ捨てる動作を繰り返す。
天敵はサギ、シギ、チドリなどの鳥類やフエダイ、オオウナギなどの魚類、アシハラガニやベニツケガニなどの大型のカニだが、このカニは逃げ込む巣穴を持たないかわりに、敵が来ると一瞬で足下の砂泥の中へ潜りこむ特技をもつ。これは脚で砂泥をかきながら、自分の体をねじのように回転させ、砂泥にすばやくねじ込むという一連の行動による。潮が満ちた時も同様に砂泥中にもぐり、次に潮が引くまで砂泥の中で過ごす。

【ヤエヤマヒルギシジミ】
マングローブの泥の中に生息する二枚貝。大きいものは15cmほどに成長する、日本最大のシジミ。巨大な殻は酒や灯明の油を入れる容器としても使用されていた。西表島西部の祖納や干立に伝わる古謡には、この貝が海に降りてシャコガイになるという一節がある。

【キバウミニナ】
キバウミニナ(牙海蜷)、学名 Terebralia palustris は、吸腔目キバウミニナ科に分類される巻貝の一種。インド太平洋熱帯海域のマングローブに生息する塔形巻貝である。新生代の化石として発見されるビカリア (Vicarya sp.) は近縁種である。


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