離島.com 離島旅行記1「粟国・渡名喜・久米編」
ハプニング続出、初の沖縄本島離島の旅
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2002年10月17日(木)
「渡名喜上陸。いきなり予定変更。」
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最初の遅刻事件を踏まえて、今回はどうだったかというと・・・起きれました。しかも内地の時と同じように、目覚ましの鳴る5分前の目覚めです。内地でもそうなんですよ。目覚ましで設定している時間の5〜10分前に起きてしまうこの体質。だからあまり目覚ましの音って聞いたことないんですよ。今日も目覚ましの音聞かずに起きましたから。
内地ではこれが悪い方向に働き、目覚ましが鳴る前に起きてしまい、寝ぼけて目覚ましをオフにしてしまい、そのまま二度寝。おきたら「どっひゃ〜」って感じになっちゃうのです。でも今回は大丈夫。やっぱり最初の寝坊が相当堪えていたのでしょうか。起きた瞬間「安堵」を感じましたから。今日はまともに船に乗れる〜ってね。
今朝の船は午前9時半。粟国の船より30分早いですが、まともに起きたので、朝からシャワーも浴びれます(昨日浴びていないので)。結構居心地が良くて、なんかそのまま長居したくなっちゃうほどでした。そしたらいつの間にか8時過ぎていました。まぁ急ぐことはないけど、8時から受け付け開始だったので、なんか行かなくちゃっと思い、急いで支度して隣接する「とまりん」へ行きました。焦ることはないんだけどねぇ〜。こないだの粟国が相当堪えたのか、無意識に急いでしまいました。


もちろん、早すぎ。1時間も前に船に乗り込むことになりました。早いなぁ〜っと思って乗り込んでみるとさぁ〜、もうすでに大勢のおじぃとおばぁが乗り込んでるさぁ〜。まぁもともと船内、二等客室はかなり狭いのもあるけど、粟国に比べても1時間も前なのに人が多いのなんのって。1時間前なのに、粟国の最終的な人数よりも多かったですから。
しかし、多いけど、おじぃ、おばぁ、それと離島特有の労働者ばかりで、全然旅人らしき人はいませんでした。まぁ久米に行くなら30分前の高速艇に乗るでしょうしね。私も久米からの帰りはその高速艇乗りますから。なにせ、フェリーだと渡名喜経由になるので4時間かかりますが、高速艇だと2時間かかりませんからね。この2時間以上の差は大きいです。金額はやっぱりフェリーの方が安いですが、ここまで時間が違うと久米〜那覇なら高速艇を使いますね。

船は滞り無く9時半に出航しました。最終的には結構いっぱいの人が乗っていました。その中で旅人らしき人は一人だけ。それと観光らしいおじさん、おばさんが4名。それ以外はさっきの通り、おじぃ、おばぁ、労働者って感じでした。
その一人だけいた旅人は私と同じ感じ?の人だったので安心しましたが、久米まで乗って渡名喜で降りないかもしれないし。まぁそれはどうでもいいんだけどね。
途中、慶良間やチービシなどを横目に見ながら船は進みました。でもずっと慶良間が見えていたので、進んでいるんかい?って感じでした。慶良間といっても、いろいろな島ありますからね。そりゃいつまでも島が見えるわけだ。


フェリー粟国に似ているが、かなり旧い船

居心地はかなり悪かった
結局、慶良間がずっと見えるなぁ〜っと思い、外を見ているといつの間にか渡名喜本体が正面に見えていたのでした。いつの間に?って感じでした。船から見る渡名喜は高い山と岩肌のみの印象でした。本当に港あるのか〜?って感じなくらい、何もない山だけの島でした。
やがて砂浜が見えてきて、ようやく防波堤が見えました。徐々に渡名喜の街並みと港が見えてきました。渡名喜の街は真新しい赤い煉瓦の屋根が目立ち、なんか整備されているっという印象を受けました。まぁ理由は、町中を歩いてみて分かりましたけどね。
渡名喜に降りてみると、第一印象は「とにかく静か」っていうこと。本当にフェリーの音以外なにもしないでした。結局降りた人はおじぃ、おばぁ、労働者、それと観光らしきおじさんおばさん4人衆でした。旅人らしい人は誰も降りませんでした。結構フェリーで久米まで行く人も多いんですね。まぁおじぃ、おばぁについては、揺れる高速艇より揺れが激しくないフェリーの方がいいんでしょう。
っということで、結局渡名喜ではあんまり人が降りなかったのでした。もちろん旅人らしき人は私だけ。非常に浮いた存在でした。しかも自転車持ってますしね。

そしてその自転車、いきなチェーン外れるし。まぁ修理は慣れているので、すぐ直せましたけど。ところが渡名喜の街は、自転車にはとっても向いていません。とにかく道が細く、そして未舗装。未舗装道路は折り畳みチャリには不向きです。道が細い分にはいいんだけど、未舗装はね〜。結局町の道、ほとんど未舗装。
町には地図が至るところにあり、今夜泊まる民宿へは迷うことはありませんでした。その地図には民宿以外にも、商店とか、いろいろな情報を載せてあったので、いろいろ参考になりました。地図自体も正確で、とっても役に立ちました。離島のよくある地図はすっごく適当で、こんなとこ道あるんかい!?って地図が多い中、ここの地図はとにかく正確でした。


いつの間にか渡名喜だった
そして探していた民宿は、粟国の大濱倶楽部を思わせるような真っ黄色な建物。しかもちょっと集落から外れているのでさらに目立ちます。そこで遭遇したのは、同じ船に乗っていたおじちゃん、おばちゃん4人衆。まぁ他に泊まる宿ないからね〜。詳しい話は後にして、とりあえず民宿レポート。

民宿は2階建てで、1階が食堂とシャワー室。2階が客室で全部で10室もありました。私の部屋は角部屋で、またも!海が見える部屋です。気づいたのですが、渡名喜の集落は東西両方とも海に面しているのです。西は港、東は渡名喜随一の「東り浜(あがりはま)」。その東り浜が目の前に見えていたので。
粟国といい、渡名喜といい、部屋に恵まれています。今回の旅は。角部屋なので窓が2方向にあり、風通しがとてもいいです。残念だったのが扇風機がないこと。う〜ん、民宿の判断基準で基本的なものだったので、かなり残念。まぁ風通しも良いし、季節柄夜はそんなに暑くないので大丈夫でしょうが、夏は辛そう。
部屋自体は6畳間で天井が高いです。テレビは粟国同様きちんとあって、なんだか八重山、宮古に比べると、テレビ設置率が高いですね。八重山、宮古よりきちんと映るからかな〜?
あと屋上からは島の集落を一望できます。まぁ離島ではよくありがちな屋上ですが、ここ渡名喜では特に見渡しがききます。この屋上から星空見たらきれいだろうなぁ〜。


真っ黄色な建物

またも角部屋
民宿を一通りチェックしたらとりあえずは外へ。島をぶらぶらしてみます。まだ島の大きさとかどこまで行けるとか全然理解していないので、それを頭にたたき込むためにもぶらぶらします。
まず最初に行ったのが、宿の目と鼻の先にある展望台。そこからならより島の集落などを確認できると思い、登りました。展望台以外にも、その先(上)に神社みたいな施設もあり、遊歩道的でした。でも展望台は粟国のマハナに次ぐと言っていいくらい居心地がよく、かつ見晴らしも最高でした。集落が一望できるだけでなく、東の海も、西の海も、両方望むことができるスポットですから。つまり、朝日も夕日もここなら両方見れるのかな?って感じです。ここはお気に入りです。

この展望台から見た限り、東の海も、西の海も、両方とも遠浅で、とても潜れる状態じゃないです。まぁいろいろ歩いてみて、潜れそうなポイントあるかもしれないから、一通り島を巡ってみようと思いました。
とりあえず、東り浜は海水浴はできるけど、素潜りには全く向かない浜です。シュノーケリングは不明。潮溜まりだと思うので、あんまり珊瑚も魚も期待できないと思うけどね。


東り浜が一望

集落も一望(っていうか集落これだけ)

展望台はこんな感じ
さて、展望台の次は集落を一巡りして、他の民宿の状態と、生活の基点となる商店を探すことにします。 まず全般的に気づいたことは、台風の爪痕がまだ消えていないこと。天井がなくなった建物、全壊した建物、半壊したまま放置された建物、違和感のある空き地など。去年だったかな?台風の爪痕のすごさを思い知らされました。
その反面、やたら真新しい屋根や補強に補強を重ねて、赤煉瓦が消えてしまった真っ白な屋根。そう、船から見えた景色は台風の被害から立ち直りつつあった、最近修理した屋根だったので。だから異様に真新しかったのです。結局、旧くて趣のある赤煉瓦屋根で建物が壊れていなかったのはほんの数棟だけでした。

そんな中、他の民宿を見てみると、1件は完全に屋根が吹き飛ばされており、壁だけが放置されていました。ちなみにその宿の名前は「シークイーン」。もう1軒は確認しに行こうと思ったのですが、番犬がいて、それが馬鹿犬でさぁ。誰でもかれでも吠える吠える!まぁ番犬としてはいいのかもしれないが・・・綱ぐらいしとけ〜〜〜〜!おかげで追いかけられる始末。犬は嫌いじゃないが、吠えられて追いかけられればそりゃ恐怖も感じるし、そりゃ逃げるさ。
結局、民宿ムラナカってところは確認できませんでした。もともとこのムラナカに泊まろうと思って電話をしたら、もう宿はやってません!って言われていたので、無理に?確認しようとも思いませんでしたけど。

結局、倒壊している建物と修理中の建物がとても多く、商店もなかなか確認できなかったです。でもどうにか宿の近くに2軒確認したので、どうにかなるでしょう。商品の品揃えはもともと期待していませんが、こういう島の商店らしく、住宅の玄関でお店開いているような感じで、商品もちょぼちょぼ。でもビール、中でも発泡酒が買えましたので良しとしましょう。もちろんオリオンの「鮮快生」。歩きながら一気に飲んでしまいました。


シークイーンは今も屋根がなかった

修理されていない家はほぼ半壊

修理されて古き良き面影が無い(白い屋根)
集落を徘徊したあとは、一度宿に戻り、自転車に乗り換え。南の山へ行こうと思います。南の山はきちんと舗装されているので、登りは多分押して上がることとなるけど、下りはかなり楽できるとにらんでのこと。あと集落から南の山の入口までの道も舗装されているし、集落からは結構離れているので、ここ渡名喜で数少ない自転車のメリットが生かせると思い、自転車で向かいました。
予想はしていたものの、めちゃくちゃきつい上り坂でした。乗って上がろうなんて全くできません。押して上がるのも精一杯って感じで、しかもそれが延々続くこの坂道。頂上は見えるんだけど、一向に近くならないので、かなりへこみました。やった〜着いた!っと思ったら頂上じゃなく、途中の休憩所だし〜。まだまだ上りは続く。

結局あとでわかったことですが、マハナ展望台が標高96mだったかな?ここ渡名喜の南の山「大岳」は179m。約2倍もあるもんなぁ〜。しかもその2倍の高さを登る道のりも、マハナよりははるかに短かったし。つまりいかに急な坂であったかということになります。
その坂を上りきって着いた展望台からの景色は・・・もやって見晴らし悪い。なんでや〜。時間的にも夕時なので、西側は逆光で景色をしっかり見ることできなかったし、東側もあまりぱっとしない景色でした。これじゃくたびれ損の〜になってしまいます。山の頂上だけあって、風が気持ちよく汗もすぐあがりましたが、マハナほど長居をしたいという場所ではありませんでしたね。
山の頂上に展望台があるだけで、その他はなにもありませんから。でも本来なら、慶良間の各島のシルエットが見えるはずなんでしょう。あんまり興味ないけど。

っということで、大岳の展望台はこれっきりと思います。ちなみにここ大岳は峠道で、私は東側から登ったのですが、その道は西側の港側へ抜けることができるので、来た道を戻らなくて済みそうです。ちなみに東からのルートは未舗装部が多くて苦労しましたが、西側へ抜けるルートは未舗装部は全くなかったので、自転車でここを登る方(他にいるか〜?)はぜひ港側からの西ルートで行きましょう。でも坂の急激さは西ルートの方が急でしたけど・・・


この道を自転車で登っていきました

展望台だ〜!

見下ろすとダイビングで有名なスポットが
結局集落をスタートして、東り浜の横目に南下し、東ルートから大岳を越え、西側に出たので、島を時計回りに1周した感じになりました。やっぱり上り坂が堪えて、結構足に疲れがきてました。今日はもういい!って感じです。
なので、あとは一番のお気に入りの宿近くの展望台でのんびりすることにします。ここなら夕日も見ることができますし。

結局展望台に2時間いたでしょうか?ただひたすらぼぉ〜っとしていました。結局夕日も夕焼けも、水平線付近に低い雲があったため見ることはできませんでしたが、十二分にのんびりできましたし、疲れも癒すことができたような気がします。
本当、何時間でもいれるような場所でした。ただ、渡名喜全般に言えることなんですが、ハエが多い。しかも歩いていてもずっとまとわりついてくるしつこいハエで、正直うんざりしています。ハエを始めとする小さい虫は結構苦手な私なので、これはかなり致命的ですね。

それが本当の理由じゃないですが、渡名喜は3泊を2泊できりあげ、その分久米を2泊から3泊にしたのでした。一番の理由は海があまりに無いこと。あるにはあるんだけど、私が望んでいるリーフエッジ、水深5m以上のポイントに簡単に行けないこと。これがなにより致命的ですね。海はあるものの、入ることができないってのは生き地獄。山も嫌いじゃないけど、今日で全部回っちゃったし、明日何する?って感じですから。このままじゃ、渡名喜では水着は必要なさそう。
なので、思い切って決断しました。予定変更を。久米に宿泊予定の宿に連絡して変更可能か聞いたらすんなりOK。まぁ実質的オフシーズンですからね。そして渡名喜の宿自体も、聞いたら2か3泊だったさぁ〜っと曖昧だったんで、2泊でお願いしますね、っとすんなり了解もらえましたし。
っということで、渡名喜2泊、久米3泊に変更!


ジェット機やヘリが飛び交っていた

風車の真近くにて

オリオン鮮快生は美味しかった
この日の宿は、おじぃおばぁの4人衆の他に、もう一人仕事で島に来ている人、あとは5,6人の労働者って感じでした。もちろん旅人は私一人。私は一人できていたおじさんと一緒にご飯を食べました。
ご飯は皿料理ではなく、トレイの大きさの弁当料理。味はまぁまぁだったけど、沖縄料理はあまりなく、しかもご飯のおかわり不可の始めっからよそってあるタイプ。ちょっと食事に関してはおかずの量は粟国より多くてよかったのですが、内容が内地的でしかもおかわり不可ってのが一番不満でしたね。これだと明日の昼飯のおにぎり作れないからさ〜。商店でパンでも買わないといかんさぁ〜。

夕食後は、部屋に戻りテレビを見てました。渡名喜の夜は風がめちゃくちゃ強く、大丈夫か〜?ってくらい風の音が強かったです。もともと南北に山で囲まれ、東西に平坦な土地が抜けているので、ちょうど集落が風の抜け道になっているのでしょうか。今晩宿泊している宿も私の部屋は東の海に面していて、遮るものがなにもないので、風がもろ吹き付けてきます。
日常がこういう状況だと、台風時にはもっとすごいことになっているのを想像できるような気がします。渡名喜以外の周辺の島では台風の被害が甚大とは聞いていませんでしたが、渡名喜だけが被害を甚大に受けたという理由も、この島の地形から納得できました。
ちなみに、東り浜には、仰々しい可動式の防波壁、防砂壁が各道に設置されており、いかにもこの東岸から台風の威力が襲いかかるのだと思いました。
まぁこんなこともあり、夜は風の音でなかなか寝れない・・・っと思ったら自転車での山登りのせいで疲れ切ってすぐ寝れたのでした。


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